医療脱毛で使われるレーザー
医療脱毛では、毛穴にレーザーを照射して毛根や周辺組織を壊しますが、体毛は部位ごとに毛根根の深さが異なるため、波長の異なるレーザー光を使い分けて行います。
■アレキサンドライトレーザー
「アレキサンドライト」というジュエルを利用したレーザーです。
3種類の医療用レーザーの中では最も波長が短く、波長の長さは755mmです。
主として、根が浅い部分の毛根を破壊するときに使われます。
メラニン色素に強く反応するため、黒々とした毛や太い毛と相性がよく、体毛の濃い人の脱毛に適しています。
日本人の肌とは相性が良く、医療脱毛では定番のレーザーといえます。
うぶ毛うぶ毛や薄毛はメラニン色素の含有量が少ないため、アレキサンドライトレーザーがうまく反応しないため、照射しても、思ったような脱毛効果は得られません。
一方で、表皮のメラニン色素には強く反応するため、日焼けした人や色素沈着がある人に使用すると、炎症ややけどを引き起こす恐れがあります。
■ダイオードレーザー
近赤外線レーザーで原材料には半導体が使われています。
波長の長さは800∼940mmで皮下組織にまで届きます。
アレキサンドライトレーザーよりも広範囲の部位に対応でき、うぶ毛うぶ毛・薄毛の脱毛も可能です。
●ショット式(熱破壊式)
毛根のメラニン色素に反応して毛根や周辺組織を破壊します。
アレキサンドライトレーザーほどの強い反応はありませんが、広範囲で多様な毛質の脱毛が可能で、肌へのダメージも控えめです。
●蓄熱式
ショット式よりも低い温度で脱毛する脱毛方式で、バルジ領域(毛の元を生み出す細胞や色素生成に関わる色素細胞があるところ)を狙ってレーザー照射します。
痛みや肌に与えるダメージが少ない上に、うぶ毛から剛毛の脱毛まで対応が可能で、日焼け肌でも脱毛が可能です。
■ヤグレーザー
波長が1064mmと、3種類のレーザーの中では最も長く、肌に照射すれば皮下組織の奥にも到達し、根が深い毛の脱毛も可能です。
他のレーザーでは対応しにくい頑固な毛や剛毛の脱毛に適しています。
メラニン色素への反応はさほど強くないため、色黒の肌・色素沈着を起こしている肌にも使えます。
ただし、脱毛効果が高い分痛みが強い点ため、施術時に麻酔が必要となることもあります。