歯並びの悪さが顔や体に与える影響
歯並びが良い人と、歯並びが悪い人とは、どちらが第一印象が良いかと問われれば、誰でも、良い人と答えるでしょう。
テレビや映画などに出てくる人気タレントや俳優に歯並びの悪い人は一人もいません。まっ、中には八重歯を強調していた歌手もおりましたが、これは、アピールポイントとして使っていたのでしょう。
歯並びが悪いと、印象が悪くなるだけでなく、歯と歯の間や、歯と歯ぐきの隙間に歯ブラシをきちんと当てることが難しくなるため、どうしても、磨き残しができます。
この磨き残しは、時間が経つとプラーク(歯垢)とよばれる細菌の塊になり、虫歯や歯周病の原因となります。
そして、虫歯や歯周病が悪化すると、炎症を起こして痛くなり、歯の神経を抜いたり、最悪の場合は、歯を抜かなければならないことになります。
また、歯と歯の間に隙間があると、空気が抜けて話しづらくなることがあります。特に、歯並びがガタガタであると、舌の動きが制限されて発音が悪くなります。
さらに、食べ物を前歯で噛み切ったり、奥歯でしっかりと噛んで飲み込んだりすることが困難になめため、消化を助ける唾液が出ません。
そうなると、食べ物のすべてを胃や腸で分解することになるため、消化器官に負担をかけてしまいます。また、噛む回数が少ないと、脳の血流が悪くなって知能や運動機能の発達にも影響が出てしまいます。
歯並びが悪いと、噛む際に、あごにかかる力が均等に分散されないため、あごの関節への負担が大きくなって、あごの関節や周辺の筋肉が痛むなど、顎関節症が引き起こされるリスクがあります。
出っ歯などになると、口元に締まりがなくなり、顔の印象に影響を与えコンプレックスを持つようになるだけでなく、場合によっては、顔の左右が歪んでしまうことがあります。
歯並びやかみ合わせの悪さは、身体全体のバランスにも関係して、頭痛・腰痛・肩こり・めまいなどを誘発するおそれがあります。
このため、矯正治療によって歯並びを整え、噛み合わせをよくすることは、見た目の印象だけでなく、歯の寿命を伸ばし、体や心の健康を保つことに繋がるのです。