腸の構造と働き
腸は第2の脳(セカンドブレイン)とも呼ばれており、自律神経の支配下で、人の意志とは関係なく、自らの意思で24時間絶え間なく働いております。
腸の役割の一つは、栄養素を取り入れる窓口です。
人の消化器官は、口から肛門まで1本の管でつながっています。
我々が毎日食べる食べ物は、口から入っただけでは吸収されることはありません。
胃液や胆汁・膵液で分解され、その栄養素のほとんどは小腸で、また、水分は大腸で吸収されます。
すなわち、腸から吸収されて初めて体内に入ったことになるのです。
腸の働きは、消化管を通して入ってくる栄養を吸収し有害な物質は排泄することにあります。
さらに、有害菌等が侵入すると、幾重にもなるバリアで、体内への進入を阻止するとともに、もし、体内に侵入されたらリンパ球が攻撃し人体を守ります。
このように、腸は栄養素を取り入れる窓口だけでなく、体内の入り口を守る関所ともいう働きをする極めて重要な器官なのです。
小腸は、全長約6∼7mの長さで、十二指腸、空腸、回腸からなっております。
内部は無数のヒダに覆われており、およそ、2∼4時間くらいで食べ物の消化・吸収を終えます。
大腸は、全長約1∼1.5mほどの長さがあり、盲腸から始まり直腸までです。
神経細胞によって、内容物の固さを自動的に判断し、およそ24時間かけて排便に適した形状にして便を製造し、排泄作業が行われます。
もし、この機能がうまく作用しないと下痢や便秘になってしまいます。